見て美しく、安らぎ感じる、新しい香りの暮らし お香ショップ「Juttoku.」

2014年2月28日に、神楽坂弁天町に店舗をオープンさせたお香ブランドJuttoku.
「見て美しく、安らぎ感じる、新しい日本の香りの暮らし」をコンセプトに、暮らしに気軽にお香を取り入れる方法を提案してくれます。
今回は、Juttoku.の代表取締役 井上さんに、お香の秘密と楽しみ方のコツをうかがいました。

そもそもお香ってなに?

——そもそも、お香とはどうよいうものを指すのですか?

お香は仏教伝来とともに中国から日本にもたらされたものです。当初は邪気を祓うためなど、儀式に使われていました。平安時代になると、「香」を楽しむという文化が芽生え、貴族たちは自分専用に組み合わせた香りを着物に焚き染めたりして楽しんでいたようです。とても長い歴史があります。

——このお香独特の香りの正体はなんでしょう?アロマだと「バラ」とか「ラベンダー」とか具体的な植物が浮かびますが、お香の香りは複雑です。

お香の香りの正体は「薫木」と呼ばれる木の皮の香りです。白檀・桂皮・丁子……香木にも何種類かあります。こうやって、タブ粉(タブの木の粉)と香木の粉を調合して水で練って作るんですよ。

■左:香木のサンプル、右:タブ粉を水で練った様子

——初めて見ました。すべて自然素材なんですね。

そうです。日本のお香の7割は淡路島で生産されています。Juttoku.の製品も、海と山に囲まれた自然あふれる淡路島で、天然由来の原料を使用し、受け継がれてきた伝統技法で作られています。
お香は、自然との共生を大切にし、様々なものを調和させ、新しいものを生み出す日本人の美意識そのものではないでしょうか。私は、お香を通して、自然を愛で、香りを愛でる日本の古からの香文化をみなさんにお伝えしたいのです。

Juttoku.が提案するお香の楽しみ方

——この「印香」は和菓子のようなかわいらしさですね。

これは、置くだけで香るタイプのお香です。お香に興味はあるけれど「火を使うのが怖い」という方は意外と多くいらっしゃるようです。これなら、火を使用しなくても香りが広がるので、玄関や寝室やクローゼットなどで使っていただけます。Juttoku.オリジナル商品で、お店でも人気です。

■印香

——お香を暮らしに取り入れるとどんないいことがありますか?

私はもともと、お香とはまったく違う業界で、深夜まで残業が続くような日々を過ごしてきました。そんな時、お香の香りにはとても癒されました。せわしないことが多い世の中で、お香でゆったりしていただけたら幸せです。
いわゆる線香といわれる細長い棒状のお香は、火をともすと20分で燃え尽きます。日々の暮らしの中で20分、ゆったり過ごせたら、本当にリラックスできるんですよ。
古来より伝わる、香の十の効用を記した「香十徳」という言葉があります

——お店の名前もそこからきているんですね。

そうです。諸説ありますが、一休さんがまとめた言葉だといわれています。
一、感格鬼神        感覚が研ぎ澄まされ
二、清淨心身        身も心も清らかにし
三、能除汚穢        よく穢れを取り除き
四、能覺睡眠        よく眠りを覚まし
五、静中成友        静けさの中に安らぎを得
六、塵裏偸間        忙しいときにも心を和ます
七、多而不厭        多くとも邪魔にならず
八、寡而為足        少なくても十分香りを放つ
九、久蔵不朽        年月を経ても朽ちず
十、常用無障        常用しても無害

お香は薬ではないので「〇〇が治る」とか「〇〇に効く」といった紹介の仕方はできないのですが、この香十徳を見ていると、どんな効果があるか、昔のひとはちゃんと知っていたということがわかりますね。

——日本人は昔から香りを愛でることで暮らしが豊かになることを知っていたのですね。

そうなんです。時は変われども、この「香十徳」の教えは、慌ただしく何かに追われる現代の私たちにこそ大切なものではないでしょうか。Juttoku.では、広く香りの文化を現代の私たちの生活に気軽に取り入れることができるような商品を開発しつづけています。その中には、お香にこだわらず、ヒノキなどから精製したアロマオイルもあります。印香に2,3適垂らして楽しむことができます。
今年の夏には、印香をもっとインテリアで楽しめるように、専用のお皿などの販売を始める予定です。お店やWebサイトをぜひのぞいてください。

■印香は見た目が可愛らしいので、インテリアとして飾って楽しむこともできる

text/N.Nanayama

Juttoku.
〒162-0806 東京都 新宿区弁天町 23番地ホワイトキューブ101
tel:03-6205-5211