世帯あたり預金額から見る暮らしやすい街

世帯あたりの預貯金額の高さは暮らしやすさを見る上で一つの指標となります。そこで、総務省統計局のデータより預貯金現金高ベスト5の都道府県をご紹介して、暮らしやすさの理由を探っていきます。

1位/香川県(一人当たり預貯金額1972万円)

香川県は日本一狭い面積の県でありながら、二人以上の世帯の貯蓄現在高は全国1位、負債現在高は下から3番目と日本で一番お金持ちが多い県と言えます。
台風などの自然災害が多い四国内の中で、最も自然災害が少なく、温暖な気候のため、地産地消で農作物の生産性が高いのも特徴です。また、物価は安く、うどん屋が多いため外食費も安くつくため、地方都市の中でも非常に暮らしやすい県といえるでしょう。もともとムダ遣いをしない県民性なのもあって、昔からお金がたまりやすい土地柄です。

2位/奈良県(一人当たり預貯金額1899万円)

奈良県は、大阪のベッドタウンとして開発された背景があり、住宅地が多いという特徴があります。そのため、一人暮らしをする必要がなく、ずっと奈良で実家暮らしをする人が多いため、お金がたまりやすいのではないかと考えられています。また、奈良の学園前エリアなどは神戸の芦屋に匹敵する所得水準の高い世帯が集まっているので、それも預貯金額の高さの一因と考えられます。

3位/神奈川県(一人当たり預貯金額1866万円)

東京都内以外で首都圏に住むなら「神奈川県」という人も多いですよね。都内へのアクセスも良く、ショッピングにも便利な街。そして横浜や鎌倉の影響でオシャレなイメージもある神奈川県は全国的にもイメージが良く、人気の高い都道府県です。そのため、あえて都内を外して神奈川で住む所得水準の高い世帯も多く集まっています。しかし、一方で神奈川県は、全国都道府県負債額でも東京に次いで2位と借金も多いのです。この理由は、マンションなどを購入し、住宅ローンを抱えている世帯が多いからと考えられていますから、やはり暮らしやすい街だと感じている人が多いのでしょう。

4位/愛知県(一人当たり預貯金額1820万円)

人口では全国4位の愛知県は、トヨタグループ関連企業のお膝元であることが影響しているのか、車保有台数では東京を抜いて堂々のトップと意外にも豊かな暮らしぶりが伺えます。東京と大阪のちょうど中心に位置するため、商売がしやすいことが暮らしやすさに影響しているのかもしれません。

5位/徳島県(一人当たり預貯金額1750万円)

徳島は、鳴門海峡があり、大阪、神戸とのアクセスが良く関西圏を相手に商売をしている企業が多いことで知られています。大塚製薬(大塚ホールディングス)の工場や、LEDで有名となった日亜化学工業などがその代表企業です。観光スポットや目立った娯楽施設があまりないため、堅実に貯蓄額が増えていくのでしょう。

いかがでしたか。預貯金額のデータから、四国の水準の高さに驚かれた人も多いのではないでしょうか。
世帯あたりの預金額で比較するというと、やはり物価や家賃が安い地域が有利になります。しかし、表面的な部分以外だけではなく、実家に近く共働きしやすい環境が整っていることや、高齢者でも働きやすい環境であること、地元に欠かせない商業や産業が発達していることなどにも注目したいですね。東京や大阪は利便性が高く住みやすい街ですが、暮らしやすさを追求する上で、実家に頼れる地元にUターンするというのも一つの選択肢ではないでしょうか。

出典:平成21年全国消費実際調査結果(総務省統計局)

text/Maki.K