​あなたは半年前に食べたもので出来ている。

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(Lynn Gardner)

「裸のシェフ」と呼ばれている料理人、ジェイミー・オリヴァーさんによれば、アメリカでは家庭で料理をせず、ファーストフードに頼る母親が増えているため、子供たちはブロッコリーやナスなどの健康的な食べ物の存在を知らず(実物を見せても何の野菜なのか認識できない)、このまま行くと、次世代の子供の寿命は親の世代よりも短くなってしまうのではないかと警告をしています。

↑ジェイミー・オリヴァー「アメリカの子供はブロッコリーの存在すら知らない。」(Scandic Hotels)

人間は60兆個の細胞でできていますが、その細胞を作っているのが正に食べ物で、あなたの脳、神経、手、足、そして筋肉と、自分が食べた物以外で、自分の体を作る材料になるものはありません。

細胞や網膜は1日〜2日で入れ替わりますが、骨の細胞のように何年も入れ替わらない細胞もあり、平均すると約半年ほどで人間の細胞のすべてが入れ替わることになるため、あなたの現在の健康状態は半年前に食べた物によって作られていることになります。

↑あなたの体は半年前に食べた物でできている。(Ivan Lian)

ケンブリッジ大学の研究によると、健康的な食事はヘルシーでない食べ物に比べて約3倍もお金がかかり、その金額の差は年々大きくなるばかりですが、もし本当の意味で幸せな人生を送りたいのであれば、何をどう食べるかは、どこに住み、どう働くかと同じくらい重要な課題なのではないでしょうか。

よく人間の能力は誰もそれほど変わりはなく、実際大きく差が出るのは、実力を発揮するために、どれだけ念入りに準備をしているかだと言われますが、イチロー選手や一流のアスリートのパフォーマンスが食べ物によって大きく左右されるように、今日食べた昼食は、半年後、あなたの仕事の成果に直結してくるのは間違いありません。

↑今日食べた昼食はすぐあなたの細胞になり、半年の仕事のパフォーマンスに直結する。(mizoguchi.coji)

実際、若い時は多少の健康、不健康の差はあっても、同年代でヨボヨボで歩くことができなかったり、病院で寝たきりになる人はいませんが、50代、60代になると少しずつ体に影響が出始め、若い時にどれだけ食生活に気をつけ、体に貯金をしているかが大切になります。

もともと人間は自分の食欲をコントロールできます。その証拠に生まれたばかりの赤ちゃんはお母さんの母乳しか欲しませんし、飲む量も自分でコントロールするため、母乳を飲みすぎて、赤ちゃんが体調を壊した話など聞いたことがありません。

↑若い時にどれだけ「体貯金」をしているか。(jules)

しかし、多忙のスケジュールや日常からのストレスによって、体に悪いモノをどんどん取り入れ、私たちは「食欲」に関するセンサーを徐々に鈍らせてしまっています。

最近では「カロリーゼロ」と表示された食品が数多く売られていますが、カロリーゼロの食品を多く取りすぎると、「カロリーが少なくても動く体になろう。」と、体が自動的に対応していくため、どんどん低燃費の体に変化していってしまいます。

↑カロリーゼロを取りすぎると、どんどん低燃費の体になっていく。(Vox Efx)

残念ながら、どれだけ健康サプリメントが進化し続けても、「これを食べれば、すぐ健康」というスーパーフードは存在しませんし、宝くじのように一発逆転で健康を取り戻す方法も今のところ見当たりません。

世の中のスピードが速くなり、家庭で食生活に気を使う機会が減っていけば、子供達の寿命が縮まるのはもちろんですが、脳自体も食べ物によって作られているため、学習能力の低下にも大きく影響してくるでしょう。

よくテレビや雑誌などで、◯◯は健康に良いのかという話になりますが、食欲コンサルタントの村山彩さんが述べる通り、もし本当に人間の体は半年前に食べたもので出来ているとしたら、私たちが本当に理解しなければならないのは、「何を食べるべきか」ではなく、いま自分が何を食べているかということなのではないでしょうか。

だって、それは半年後のあなたのなのですから。

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SAKII (Leading&Co.)
言語:日本語 英語 アラビヤ語 マッコーリー大学 通訳修士課程修了。オーストラリア在住、3年以内にアラブ永住予定。
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