マーク・ザッカーバーグ「素晴らしいサービスを作るために、できるだけ“決断”の回数を減らす。服装や食事に毎日こだわっているヒマはない。」

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(TechCrunch)

2000年代の先端ファッションのひとつ、"お兄系ブーム"を先導した、せーの代表石川涼氏は最近のインタビューで、「もうファッションは終わった」 と述べていますが、ユニクロやZARAなどお手頃な服の登場で、ファッションに多くの時間をかける人は減ってきており、世の中ではファッションによる表現が昔ほど大きな力を持たなくなってきているようです。

一昔前であれば、情報が現代ほどあふれていなかったので、服自体が話のネタになったり、コミュニケーションの手段として使われていましたが、今では誰かに会う時でも、先にネットでリサーチできて、ネットの中で自分を上手に表現している人のほうが、強い印象を残すことができるのかもしれません。

↑ファッションが自己表現になる時代は終わりつつある。(Jun Seita)

例えば、フェイスブックのCEOのマーク・ザッカーバーグやオバマ大統領、そしてアインシュタインなどはいつも同じような服を着ることで有名ですが、これは心理学に基づいた根拠があり、毎朝何を食べるか、何を着るかなど、決断が多ければ多いほどエネルギーを消費し、疲労がどんどん溜まっていきます。マーク・ザッカーバーグは次のように述べています

「私は10億の人に奉仕できる、とてもラッキーなボジションにいます。もし私が自分自身のどうでも良いことで時間を使っていたら、私は仕事をしている気がしません。そんなことよりも、素晴らしい製品を作って自分たちのミッションを達成するほうがよっぽど重要なことなのではないでしょうか。」

↑素晴らしいサービスを作るために、できるだけ決断の回数を減らす。(JD Lasica)

また戦争や税金など、一つの決断によって、国や世界の運命を大きく変えてしまうアメリカ大統領のプレッシャーは相当なものだと思いますが、オバマ大統領も少しでも良い判断を下せるよう、毎日様々なことに気を使っていると言います。

「私は日常の決断をできるだけ少なくします。毎日の食事や服装についての決断は必要ありません。私には下さなければならない決断が限りなく多くありますから。」

↑私にはスーツの色なんかよりも、下さなければならない決断が数多くある。(Barack Obama)

アメリカのCEOを対象にした調査によれば、CEOは50%の選択を平均9分以内に下しており、1時間以上かけて下す決断は12%にすぎませんでした。

日々の選択肢は過去と比べて劇的に増え、例えば、アメリカのスーパーマーケットに並ぶ商品の数は48,750個と、1975年の5倍に増えておりマーケティングや広告が作り出した大量消費時代の典型的な例とも言えます。


↑スーパーに並ぶ品物の数はここ30年に5倍に増えている。(Kristel Jax)

社会心理学者のシーナ・アイアンガー氏が行った実験によれば、ある食料品店のジャムの試食コーナーで、一つのテーブルには24種類のジャム、片方のテーブルには6種類のジャムを並べたところ、24種類のテーブルでは約60%の人が試食し、6種類のテーブルよりも40%多い人たちが試食をしましたが、購入した人の割合を見ると、結果はその真逆になりました。

24種類のテーブルで試食した人のうち、 実際にジャムを購入したのはたった3%で、6種類のテーブルに立ち止まった人達の間ではなんと30%が、実際にジャムを購入していました。

選択肢が少ないほうが、売上があがったという調査結果は、情報を整理することで、自分が何を欲しいのかを明確にできたお客さんが多かったのではないでしょうか。

↑ジャムの種類が少ない方が購入する割合は圧倒的に多かった。(Yasunari)

経営学者のピーター・ドラッカーは、「歴史上初めて、大多数よりも、人々が選択肢を持つようになり、現代の社会はまだそのような事態に対応できていない」と述べていましたが、本来、人間は自分自身で整理できる範囲内の情報を所有すべきであり、情報を整理することで記憶力も格段にあがります。

作家でありデザイナーでもあるグラハム・ヒルも、アメリカ人の一般家庭には50年前の3倍ものスペースがあるにもかかわらず、貸し倉庫業が成功するほど、現代の人々は物を持ちすぎていると指摘しており、 物を多く持ってクレジットカードの支払いに追われる人生よりも、所有物を少なくし生活をシンプルにしたほうが、より豊かな人生を送れるのではないかと提案しています。

↑現代は選択肢と所有物が多すぎる。(biotechstart)

世の中に情報があふれ選択肢が増えるほど、人間の脳には負担がかかり、一つ一つの決断の質が落ちてきます。

ある特定の人にとっては毎朝、服を選ぶのも楽しみの一つなのかもしれませんが、世の中のスピードが上がるにつれて、人々は短い期間で的確な決定を下していかなければなりませんし、すでにアメリカでは毎日同じ服を着ている人の方がカッコイイと思われる時代になりつつあります。

もう毎朝、5分も10分も何を着るかで悩むのはやめましょう。あなたにもオバマ大統領のように、下さなければならない決断はもっとたくさんあるはずなのですから。

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ヘヤジン編集部
部屋探しが3度のご飯より好き!部屋探しによって人生をより良く変える「ヘヤ・ハッキング」の提唱者。『ヘヤじい』の愛称でもお馴染みのヘヤジン編集部員。
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